ヒューマンバグ大学 -不死学部不幸学科-
視聴終了:2023/1/5
感想:おもしろかった
DLEの食べやすさを再認識
なんとなーく聞いたことあるような…くらいの「ヒューマンバグ大学」。そもそも何?と調べてみると、Wikipediaには以下のように記載されていました。
ヒューマンバグ大学 闇の漫画は、人間の闇をテーマとして漫画動画を公開しているYouTubeチャンネル。題材には実話が選ばれており、世界中で起きた事件をテーマに「危機管理」を基本理念として動画を公開している。裏社会や犯罪といった陰鬱なテーマであっても、それを通して教訓を学ぶことを目的としているため、回避不能で絶望的なテーマや視聴者を単に不快にさせるテーマは回避されている。
私のYouTubeアカウントは想像を絶する"終わり"なので、基本的にはおすすめ欄にはお笑いかもしくはパチンコ・パチスロ関係のどちらかで8割を占めています。残りの2割はゆっくり・布団ちゃん・加藤純一。場末のおすすめ欄には、いわゆるYouTuberやバズっているであろうコンテンツが一切出てこないので、世間的には話題になっているであろう人が全く拾えていないことが多々あります。
今回取り上げるヒューマンバグ大学もそのうちの一つのようで、どちらかというと「ハイソな私はこんなの観ません」と食わず嫌いで突っぱねてしまうジャンルのもの。
そんな中、私がけっこう好きなとある芸人さんが、「けっこう面白い」と紹介していたのが、この「ヒューマンバグ大学」のTVアニメ版。少し調べてみると、YouTubeで配信している内容をベースに、鷹の爪団の制作会社でおなじみDLEが作り直している、テレビ向けに調整されたバージョンとのこと。紹介している芸人さんもけっこう好きだし、DLEもけっこう好きだし、とりあえず観てみるか〜、くらいの感じで視聴しました。今年のわたしは色眼鏡を外してとにかく分け隔てなくコンテンツを消費するぞ!と息巻きながら。
結論から申し上げると…これがまたけっこう面白い。DLE特有のテンポ感はもちろん、久米田康治作品を想起させる差し込みパートの小気味よさ、本筋のちょうどいいストーリー性など。気付いたら1クールを観終えていたというくらい、とにかく観やすい作品でした。
ここ最近、重いものばかり食べ過ぎていて、少々疲れが溜まっていたのかもしれません。チェンソーマンのステーキ、このテープの天丼、RRRのカツカレーラーメン……そんな重さが連続する中で、ちょうど食べたかったお茶漬けを出されたような気分でした。
話は飛びます。
「タイパ」という言葉を最近よく耳にするようになりました。若者のインスタントなメディア消費、たとえばドラマを倍速で観たり、ファスト映画で観た気分になったり……そういった行動に対してはわたしも未だに懐疑的ではありますが、正解不正解を決めるのは世論と法律です。ルールに則ったうえで、マジョリティがなのだとすると、それが正義なのでしょう。Not For Meで近寄らないだけならただの老人ですが、マジョリティ批判をしはじめたら老害になってしまいます。たとえば、TikTokがわからない……と嘆いているオッサン。「何が面白いのかわからない」だけならまだいいけですが、深いところでは「わかりたくない」、ひいては「好きなやつの程度が低い」とか思っていませんか?わたしは正直なところ内心思ってしまうことがあります。よくないですよね。
話がだいぶ飛んでしまいました。要するに、本作は時代にそぐうアニメーションに感じました。この言い方が失礼にあたったら申し訳ないんですけど、インスタントに消費するコンテンツの初級編みたいなものなので、お高く止まって食わず嫌いをせずに自分の身を守っている方は、一度食べてみてはいかがでしょうか。
終
テレビ放送開始69年 このテープもってないですか?
テレビ放送開始69年 このテープもってないですか? | TVer
視聴終了:2023/1/8
感想:超おもしろかった、人に勧めたい
バケモンにバケモンをぶつけて出来たバケモン
この作品を語るには、一昨年放映されて一部の間でプチ話題となった『Aマッソのがんばれ奥様ッソ!』というテレビ番組から語る必要があります。が、それ以上に、本作のプロデューサーである大森時生さん、ならびにホラー作家の梨さんについて語らなければいけません。が、しかし。このお二方について0から語るには、私のような知識も文章力も乏しい人間にはかなり荷が重い。そこで、今回はざっくり、こう説明します。
■大森時生さん→テレビのバケモン
■梨さん→ネットのバケモン
以上の説明をもとに表現すると、本作は「バケモンにバケモンをぶつけて出来たバケモン」です。
……キーパーソンの説明をばっさり切り落として描き始めた本項ですが、外的な要素の説明なしに、このバケモンに対してわたしは何を語れるのでしょうか?何を語るべきなのでしょうか?
モキュメンタリーの展望?
コンプライアンスと現代テレビ論?
アナログホラーが再定義する根源的恐怖?
ジャンプスケアに頼らない現代ホラーの発展?
宗教観の変容による「生と死」の恐怖について?
ワードサラダの中身が真に表す内容の考察?
どれを書いても1万字を超えてしまいそうですが、だからといって軽めに書こうとすると何も書けない。類型を示して説明しようとしても、その類型がごくわずかしかない上にマイナージャンルなものだから、その説明から入らないといけない。
かといって、内容について順を追って説明をしても、観た人には面白みのない、観てない人にはこれから観るにあたっての興を削いでしまうかもしれない、八方塞がりな状況です。
なので、今回はこのブログ本来の目的に立ち返って、ただただ映像を観てわたしが感じたことを書いてこの記事を結びます。
怖いです。
観てください。
終
ぼっち・ざ・ろっく!
視聴終了:2023/1/6
感想:おもしろかった
エキセントリック高解像度
話題になっているものは出来る限り観て、世間様とチューニングをあわせていかないと…という半ば義務感に近い気持ちを抱えながら見始めました。というのも、ぶっちゃけ自分は心の奥底で、【きらら系】と呼ばれる作品を軽視しているような気がします。あんまり口にはし辛いですけど、そういう人って結構いるんじゃないですか?元々は一般的なオタクだったけど、今はハイレゾでハイコンテクストなサブカルこそ正義と考えているような、そんな謎のプライドを抱えて息苦しい生活を己に強いているオタク。…言語化したら自分自身にグサグサ刺さってしまいますね。反省の意を込めつつ、本題に入ります。
さて、本作は『まんがタイムきららMAX』連載作品のアニメであることから、前述の通り、いわゆる【きらら系】と括られる内容なんだろうなと思いつつ観はじめました。ですがその実、私が【きらら系】と定義している「平坦なフィクション」の対義的な位置にある、いわば「エキセントリック高解像度」な作品でした。
まずもって、【きらら系】とは何なのか。きらら系列の雑誌で連載されている作品、ということにはなるのですが、中身の性質を紐解いていくと、以下の2つの要素を兼ね備えているのが特徴だと捉えていました。
■観ていて安心できる平坦な演出・ストーリー
■非実在性の高い存在
つまりは『らき☆すた』です。
そんな環境ねーだろ!とツッコみたくなるレベルの架空都市や架空学園で生活をしている、オタクの理想を一方的に押し付けた、居るわけないフォルム・性格・属性の架空女子が日常を繰り広げる、それこそが【きらら系】だと考えていました。
そのため、きらら系列連載の本作も、いわゆる【きらら系】なんだろうなと思いながら見始めたところ、むしろこの定義の真逆にある内容でした。常にどんな球が飛んでくるかわからないエキセントリックな演出。それに加え、音楽的な観点で考えるとやたらと解像度が高い要素が散りばめられています。
つまりは、わたしの定義付けた古臭い【きらら系】という呪いのワードが、わたし自身に呪いの装備である色眼鏡を掛けさせていたのです。「きららで連載?ってことは日常系でオタクの理想の女の子を描いているだけの毒にも薬にもならないヤマなし・オチなし・イミなしな作品なんでしょ?」と、心の底の底…いやむしろもっと浅い部分で短絡的に考えていた、しがない愚かな人間だったのでしょう。
固定的な観念を持つということは、自分がその段階(レベル)で止まっていることと同義です。そんな狭い視野の人間なんか置き去りにして、世間は止まることなく進化し続けています。「○○って××なんでしょ?」という決めつけをするのは、○○が××というパターンしかなかった時代に取り残された、発想の貧しい人間なのでしょう。自戒ばっかりのブログですが、今回ばかりはしっかり反省しなければいけないなと思った次第でした。枠組みに囚われないよう、固定観念を捨てて精進していきたいものですね。
終
RRR
視聴:2023/1/2
感想:超おもしろかった、人に勧めたい
カツカレーラーメン特盛
日本におけるインド映画の興行収入は、1998年公開『ムトゥ 踊るマハラジャ』が20年以上トップを独走していたとのこと。その記録を打ち破ったのが本作『RRR』で、日本では上映館・上映回数ともに少ないながら、視聴者の口コミによって瞬く間に噂が広がり、今では当日にはもうほぼ全席埋まってしまうほどの人気っぷりを博している状況。実際、わたしも2022年のうちに観にいきたいな〜とは思っていたものの、名古屋では平日は定時時間内にやってない&休日はチケットが取れないという状況が続いたため、すったもんだで年明け元旦の翌日、三が日の中日にひとり新宿で視聴する運びとなりました。
今作『RRR』は、あの大名作『バーフバリ』で一躍有名になったS・S・ラージャマウリ監督の最新作。バーフバリは中世+神話がベースでしたが、今作は近現代+リアリティ(?)路線で、バーフバリよりもとっつきやすい印象。
上映時間は3時間ぶっ通し一本勝負、内容はボリューム満載で超こってりな味付け。これだけ聞くと「疲れそ〜…」という印象を受けると思いますが、そんなことを気にしている暇もなく、自動的に箸が進む作品です。なぜなら抜群に美味しいから。気付けば完食している、そんなカツカレーラーメン特盛でした。
その美味しさとボリュームは、インド映画以外の実写メディアにはないであろう思い切りのよさ、「信じた道を全力で突き進む」逞しさのようなものによって実現できています。変化球一切なし、160km/hのストレートだけで完全試合を達成するような、そんなパッションを感じました。
さて、ここまでずっと適当な例え話を連発してお茶を濁していますが、その意図は「できる限り事前情報なしで観たほうが楽しめる」とわたしが考えているからです。おすすめな作品だからこそ、あえて多くは語りません。ぜひ不意打ちで殴られてください。
①バーフバリ好き
②バトルモノの少年漫画好き
③漫画の見開き大ゴマ好き
④男の友情好き
⑤髭面好き
上記①〜⑤のうち、いずれか1つでも該当する方は、重い腰をあげて、上映館を調べてスケジュールを組んでみてはいかがでしょうか。
終
フェイクドキュメンタリー「Q」2期1話 ノーフィクション
NO FICTION (English sub) - YouTube
視聴:2023/1/1
感想:おもしろかった
脱ジャンプスケアの時代到来?
フェイクドキュメンタリーQはゾゾゾの皆口さんや監死カメラの寺内さんらが制作しているYouTubeの番組で、2021年8月〜2022年8月に定期的に動画が投稿されていました。一旦完結して、続きを待ち望んでいたところ、なんと元旦の深夜0時からプレミア公開ということで、友人宅で真っ暗な部屋の中、齧り付くようにモニターを見つめて視聴しました。
フェイクドキュメンタリーQの番組特性や、そもそもフェイクドキュメンタリーってなんなのさ、どう楽しめばいいのさ、ていうか最近流行ってきてない?みたいな部分について書き始めると、本当に終わらないので全て割愛。そのへん知りたければ調べるかもしくは連絡ください。今回はこの単話についてのみ記します。
やっぱりプレミア公開で観るリアタイ感が普段の3割増で恐怖を増長させる、これに尽きました。
ネタバレになってしまいますが、いわゆるジャンプスケア(びっくり系のかっこいい呼び方。昨日知りました)を出さずに、「いつ出るかわからない」緊張を保ったまま、じわじわと気持ち悪い恐怖を与えるTHE・Jホラーといった内容。映像の作り方が本当に上手くて、本当に良質です。
Q全体は、各話の内容がつながっているように見えてつながっていない…と見せかけて実はつながっている、みたいな考察要素がかなり大きく、また何度も見返、もしくは他人の考察を読むことで深まる部分が多い、Jホラー謎解きみたいな内容なので、噛めば噛むほど味が出ます。ブログの特性上、細かな考察等は行いませんが、好きな人には絶対刺さるホラーなので、声を大にして勧められるものではありませんが、興味があればぜひ視聴してみてはいかがでしょうか。
終
スターウォーズ エピソード7〜9
視聴できるおすすめ作品リスト|Disney+ (ディズニープラス) 公式
視聴:2023/1/1
感想:おもしろかった
甲子園に出れなかった強豪校
新年早々視聴。
実はわたし、洋画にはめっぽう弱く、いわゆる名作をまったくといいほど観てません。(今年いっぱい観よう…)
というわけで、教養がてらで去年からスターウォーズを観はじめました。スターウォーズが大好きな友人に解説してもらいながら、EP4〜6、EP1〜3、ローグワン、マンダロリアン(1期)と観てきました。全部が全部、最高に面白かったです。これぞ王道!…というか、これが後の王道になったというか。ドラクエ1みたいな感じで、今に続く全ての要素が詰まっている原点なんだろうなーと感じました。
そして問題の7〜9。というのも、世間的にはかなり叩かれている、「スターウォーズは7〜9で死んだ」とまで言わしめたシリーズだそうです。相次ぐ監督の入れ替わり、逆張りのシナリオ、極端なポリコレ要素等…観てみると、そりゃ叩かれるわなと感じる部分は多々ありました。
が…結論から書くと、私は普通に楽しめました。アホでバカ舌で雑食に加え、スターウォーズに思い入れがないにわかなので、「目まぐるしく変わる設定」、「露骨な逆張り展開」および「弾除けポリコレ」の3点だけはう〜んとなりましたが、それ以外は全然楽しめました。
7はただのお祭り映画なのでポップコーンとコーラを片手に観る分には最高の映画。
8はネットでめちゃくちゃ叩かれてるし、いまさらいまさらわたしが書くことでもない気がするので批判は割愛。
9はよく「唐突なパルパティーンの復活はあり得ない」とか、「8の尻拭いに1本使っただけ」とか言われてますが、普通に頭空っぽにして観る分には、熱いシーンはしっかり熱いし、全然楽しめました。
前述の通り叩かれてる理由もメチャクチャわかります。多分ドラクエユアストーリーとかと同じで、思い入れがあればあるほど評価が低くなるタイプなんだろうなーと感じました。期待されていたものが大きすぎて、地方大会3回戦負けみたいな内容でめちゃくちゃ叩かれるアンドロメダ学園みたいな。
全然人には勧められないけど、そんな大批判されるような内容でもないような…という、自身のにわか&バカ舌っぷりをあらためて感じた一幕でした。
終
はじめに
何かを制作する、あるいは作られた何かを消費する際に、よく「時間がない」という理由でいろいろと断念することが年々増えていきますが、とどのつまりそれは言い訳で、本質的には「気力がない」、もしくは「お金がない」のどちらかなのでしょう。
【計22作品】東野幸治と佐久間Pが今年観たエンタメを語り尽くす!「東野幸治エンタメ報告会2022」 - YouTube
昨年末にYouTubeでこの動画を観た時に思ったことです。
こんなにもご多忙な、時間がないはずの超一流な方々が、こんなにもしっかりとトレンド作品を、しかも国内外・メディアの種類・ジャンルを問わずに観ている現状。こんなものを目の当たりにして、自分は「時間がない」なんて口が裂けても言えません。わたしはなんて気力がない人間になってしまったのでしょうか。
2022年は、ものづくりどころか、コンテンツの消費もなかなかに追いつけない一年間でした。
ざっくり振り返ってみると、去年一年間は…映画は劇場で10本、家で10本ほど。特撮7〜8クール、アニメ3〜4クール、ドラマ2〜3クール、あとは雑多に心霊ビデオやらYouTubeやらを観ていた程度です。
サブスク全盛のこの時代、こんなにも手軽に「観たら絶対面白い」作品がいつでも観れる状況で溢れかえっているのに、それらを消費せずにいるのは、気力がない他ありません。
幸い、わたしは雑食です。その上バカ舌なので、大体のものは美味しく食べられる自信があります。
こんなにコンテンツ消費が得意な人間、なかなかに稀有だと自分でも思います。
というわけで、昨年を反省しつつ、2023年はいっぱい消費しようと思い立ちました。
現在、わたしはメディア関係を取り扱う仕事をしていますし、今後もそのような内容を飯の種にしたいなと考えています。
モノはゼロから生まれません。いろんなモノの要素を組み合わせて、新しいモノが誕生します。良いモノを作るためにも、コンテンツをいっぱい食べて、料理の腕も磨いていければな、といった次第です。
以上が前置き。
このブログは、いっぱい消費するぞ!と心に決めた自分が、何を観て、どう思ったかを記録として蓄積していくことが目的の自分用メモです。
作品の批評や深い考察なんか1ミリも書くつもりはありません。ただの日記です。
ひとつ心がけるとしたら、もしこのブログを読むような奇特な方がいた場合、その方に不快な思いをさせないように…だけをモットーに、できる限りポジティブに文章を綴っていくことくらいです。
共通事項として、記事には以下の情報を記載します。
■何で観たか(映画館、アマプラ、TVer、YouTube…等 タグで記載)
■ジャンル(アクション、SF、お笑い、ホラー…等 タグで記載)
■いつ観終えたか
■感想(「超おもしろかった、人に勧めたい」「おもしろかった」「自分には合わなかった」の3段階。タグでも◎○△で記載)
以上、このブログを立ち上げた理由と、今後記載する内容でした。
いつまで続くかわかりませんが、出来る限り長く続けられるようにまったりと書いていくつもりなので、よければお付き合いください。
終